代表理事挨拶


幼少期より諏訪湖・諏訪大社の境内を遊び場として、私は育ちました。 

 

冬には諏訪湖が全面凍結し、その氷が押し合って競り上がる「御神渡り」は、 毎年の何気ない光景でした。 温暖化により、御神渡りを見られる年が少なくなり、諏訪地域の特徴である厳しい冬が穏やかになり、涼しい夏はほかの地域と大差ないほどの猛暑日を記録するようになりました。 

 

世界的な気候変動の中、諏訪地域で育った人間として何ができるのか、諏訪地域で出来る事は何かを考えて考えて何にも辿り着かない日々の中で、ふと足元をみるように地域を見つめなおし「諏訪地域には天恵の豊かな自然」がある、当たり前すぎるその事こそ、未来を切り開く扉である事に気付きました。 山に置かれて活用しきれない、木材資源(間伐材)を燃料とし、電気や熱エネルギーを作れば、温暖化を防ぐだけではなく、地域から流出するだけであったエネルギー支出を地域にとどめ、さらに、諏訪地域に新しい産業と雇用を生む。 

エネルギーは全ての産業で利用され地域を支える資源である。 

それが私のスタート地点であったと思います。 

 

そんな私の想いに真剣に耳を傾け、地域内及び地域外で応援してくれる たくさんの有志の方々が集まり、市町村単独での取り組みでは難しい対応を、広域連合6市町村による地域715.41k㎡・人口20万人弱規模の取組みとして対応したい、そんな想いを事業として、共に創造する仲間が集まり、「諏訪広域脱炭素イノベーション協会」を皆様の協力のおかげで立ち上げることができました。 

 

現在では、エネルギー自給自足による地域の経済的な自立だけではなく、環境省が掲げる地域循環共生圏を諏訪地域で、独自の自然・文化を活かして実現する事を目標として掲げるようになりました。 

 

まだまだ力不足の団体ですが、 

豊富な自然を活かしたグリーンイノベーション 

諏訪地域の特徴を活かしたローカルイノベーション 

未来から今を見た必要な変革を起こし、人と資本を惹きつける魅力ある地域の実現を目指したいと思っています。 

 

以上 

令和3年2月

一般社団法人 諏訪広域脱炭素イノベーション協会

代表理事 元木 誠